リーダーは何でも引き受け、常に全力で走るべきだ。そう思い込んでいませんか。
しかし、正解のない時代を走り抜くには、どこで力を抜くかを先に考える発想が欠かせません。
「省エネ」という発想は、なぜリーダーに必要なのか
dazzly代表の筒井が長く大切にしているキーワードがあります。
それが「省エネ」です。効率や手抜きと聞くと後ろめたく響くかもしれませんが、ここでのこの言葉は、リーダーが走り続けるための前向きな戦略を意味します。
出発点にあるのは、意外にも自分自身への冷静な評価でした。
私自身が怠け者で、面倒くさがりで、しんどいのが嫌いなんです。
「全力でやれ」と言われると、「全部は無理だな」と思ってしまう。だからこそ、いかに手を抜くかを先に考えるタイプなんですよね。
手を抜くと言うと聞こえは悪いですが、要はいかに効率的にするかということです。
自分をそつなく何でもこなせるタイプではないと認識していたからこそ、この発想にたどり着いたのだと振り返ります。
ちゃんと考えて手を抜いていかないと、力の抜きどころが分からなくなって、自分がくたばってしまう。その姿がなんとなく想像がついたのだといいます。
だからこそ、テーマの前半には「最後まで走り抜くための」という言葉が置かれています。
「最後まで走り抜く」ことを、なぜ第一の目的に置くのか
省エネマネジメントの根っこにあるのは、最後まで走り抜くことを第一の目的に据える姿勢です。
自分の体力やエネルギーには限界がある。その前提に立って、いかにやりくりするかを考えるわけです。
自分のエネルギーの限界がなんとなく分かっている。
その上で、どこに力を入れて、どこは力を入れないか、あるいは誰かに任せるか。
ここまでは拾いに行かない、といったバランスを考える時代なのかなと思います。
この考えの背景には、時代そのものの変化があります。
正解がなく、不確実で、誰しもにサバイバルの要素が求められる。そんな状況だからこそ、力の配分を見極めることが、以前にも増して重要になっていると指摘されます。
「全部やるのがリーダー」という思い込みは、どこから来るのか
多くのリーダーは今も「全部自分で引き受けるべきだ」という感覚に縛られています。
昔はリーダーってそういうものを求められていたと思います。
指示を出す、正解を出す、メンバーがミスした時の尻拭いをする。
そういう発想からいくと、全部やるのがリーダーだと思い込んでしまう。そこにつながってしまうんだと思うんです。
しかし、全部をやることは、そもそも現実的なのでしょうか。
やろうとする気持ちは大事かもしれません。でも、やれるかと言われると難しい。仮に全部やったとして、それでうまく回っていくかというと、それも「?」がつく、というわけです。
責任感から「あれもこれも」と抱え込むこと自体は、否定されていません。
ただし、焼き切れて走り抜けなくなってしまえば本末転倒です。
責任感から全部やらなきゃとなるのは全然いいんです。
でも結果的に、それが「無責任だったね」と思われないようにしていかないといけない。
抱え込んだ末に倒れてしまえば、その責任感はかえって無責任な結果を招く。
ここに、省エネマネジメントが必要とされる理由があります。
「バランスを取るコツ」は、どこにあるのか
では、力の入れどころと抜きどころのバランスは、どうすれば取れるのでしょうか。
挙げられたのは、意外にもチームではなく自分自身に目を向けることでした。
自分に何ができて、何ができないのか。その部分をちゃんと顧みてあげることが大事な気がします。
得意・不得意もあるし、好き・嫌いも含まれてくる。
その区別が自分の中でついていないと、「全部やらなきゃいけない」に縛られてしまうんじゃないかなと。
多くのリーダーは、この「全部やらなきゃ」という思い込みに縛られています。
けれど、それは一体、誰が言ったことなのでしょうか。
自分で思い込んで、全部やらなきゃと自分を追い込んでいるだけではないか、という問いかけです。
できた方がいいことは、確かにあるかもしれません。しかしその前に、自分の現在地はどこなのかをしっかり把握することが先だと言います。
「自分を理解すること」が、なぜチームへの委任につながるのか
自分を理解することは、一見チームの話とは結びつかないように見えます。ところが、そこにこそ出発点があると語られます。
自分の苦手な領域は、この人の方がうまくいくかもしれない。
そうなったら、潔くそこは渡してあげる。
自分が分かっていると、他人のそういうところも見えてくるので、任せられる部分を見つけやすくもなるんです。
チームに任せると聞くと、つい「誰が何を得意とするか」とメンバーを観察することだと考えてしまいます。
しかし、答えは逆でした。まず自分を理解することが、任せどころを見つける起点になるのだといいます。
チームに任せることを考えると、メンバーを見るんだと思ってしまう。
でも実は、自分を見る、自分を理解することが出発点なのかなと思いますね。
そして、その先には省エネという果実が待っています。任せられるところを任せてエネルギーを温存すれば、ここ一番という場面で力を出し切ることができるからです。
任せられるところは任せてエネルギーを温存する。
そうすれば、ここ一番という時に100パーセント、200パーセントの力が出せる。
分散させるより、一点集中で一撃バーンの方がいいんです。
「リーダーはしんどい」なら、どう向き合えばいいのか
省エネマネジメントの話は、最後にいつもの持論へと戻っていきます。
それは、リーダーというものは結局しんどい、という身も蓋もない前提です。
どこまでいってもしんどいものはしんどい。だったら、自分のやりやすいようにしてみようよ、ということですね。
しんどさから逃れられないのなら、せめて自分がやりやすい形に整えていく。
それこそが省エネマネジメントの本質です。
そしてその先には、リーダー自身の喜びもあると振り返ります。
リーダーにとっても、チームがうまく回っている方が嬉しい。
メンバーが成長しているのを見るのも、また嬉しいものだからです。
弊社では、まず自分に何ができて何ができないのかを見つめ直すことを、省エネの第一歩として大切にしています。
全部を抱え込んで焼き切れる前に、あなたも一度、自分の現在地を確かめてみてはいかがでしょうか。
【お知らせ】HR SUMMIT 2026 ONLINE に登壇します
9月8日、dazzly代表の筒井が HR SUMMIT 2026 ONLINE に登壇します。難航するプロジェクトの現場で実際に起きたことをもとに、組織が自走するためのリーダーの関わり方についてお話しする予定です。
タイトル:「正解なき時代に、組織を自走させるリーダーの育て方」 〜難航するプロジェクト現場が教えてくれた『ボランチ的思考』と3つの実践〜
日時:2026年9月8日(火)10:30〜11:10
▶︎ お申し込みはこちらから
記事について
株式会社dazzlyの公式Podcast「最後まで走り抜くための省エネマネジメント」での対話内容をもとに、DX推進や組織マネジメントを考える皆さまに向けて再構成したものです。
ITツールの活用やDX推進に関する課題やお悩みがあれば、お気軽に弊社までご相談ください。
Podcast:
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出演:筒井千晶(株式会社dazzly 代表)
インタビュアー:土井里美
編集・構成:dazzly編集部

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