チーム内でメンバー同士の意見が対立している。
人間関係に摩擦が生じている。
リーダーとしてどう仲裁すべきか──その前に、一つ確認したいことがあります。
その対立を「なくそう」としていませんか。
対立をゼロにしようとしても、無理である
メンバー間の意見の対立や人間関係の摩擦に直面したとき、「どうすればなくなるか」「どうすれば仲良くなるか」と考えるのは自然な発想です。しかし、dazzly代表の筒井はその前提を覆します。
人である以上、意見の対立や相性の問題は必ず起こるものです。
それをゼロにしたいというのは、正直に言えば無理だと思っています。
もしそれをなくすなら、もうその機会自体をなくした方が良いのではないかと思うくらいです。
プロジェクトマネジメントの中でコミュニケーションや調整は重要な要素ですが、実際に筒井が最も多く時間を割いてきたのは、まさにこうした泥臭い人間関係の調整だったといいます。
「誰の味方」ではなく「プロジェクトの味方」
では、対立が起きたときにリーダーはどう振る舞うべきか。
筒井が行き着いたのは、「プロジェクトの味方」という発想です。
誰々の味方とか、クライアントの味方という話ではなくて、プロジェクトの味方という発想をしています。
みんなの意見も分かるし、言いたいことがあるのも分かる。
でも、「プロジェクトから見たときにどうだろう?」という問いかけを使っていました。
メンバーが感情的になっている場面で「プロジェクトの味方なんですよ」と伝えると、ふっと我に返る瞬間がある。
個人としての感情は認めつつ、仕事人としての視点に立ち返ってもらう。
筒井はこれを一種の「処世術」だったと振り返ります。
相性が悪い者同士の距離を調整する
対立をゼロにはできなくても、環境を整えることはできます。
筒井は相性の悪いメンバー同士の距離感を意識的に調整していたと語ります。
相性が悪い者同士の距離を近づけるよりは、少し遠ざけてあげたり、何らかのクッションになるようなものを設けてあげるということは考慮していましたね。
無理に衝突させながら仕事を続けさせるのではなく、役割を変えたり、間に人を挟んだりと、仕事がやりやすくなる工夫を施す。放置もしないが、深入りもしない。この距離感が、チーム全体の安定に寄与しているのです。
「観察する」ことは、リーダーにとってプラスの行動である
あちこちで問題が起きている状況を目の当たりにすると、リーダーは自分の無力感に苛まれがちです。
しかし、筒井はその捉え方を転換することで乗り越えてきました。
チーム全体の状態をしっかり見ていて、何が起こっているのかを捉えて、「じゃあどうしようか」と考える。
それはむしろチーム全体にとってプラスに働くことなのでは、と思うようになりました。
一緒に感情の渦に巻き込まれてしまっては、冷静な判断ができなくなります。
少し離れた場所から観察し、構造的に問題を捉える。
それがリーダーとしての自分を守ることにもつながります。
沼に引きずり込まれないために
ネガティブなエネルギーは強く、簡単に人を引きずり込むと筒井は警鐘を鳴らします。
人のエネルギーって強いんですよね。
特にネガティブなエネルギーは強いです。簡単に沼に引きずり込まれます。
対立に悩むリーダーが持つべきは、仲裁のテクニックではなく、「プロジェクトの味方」という一つの軸です。
その軸があれば、感情に流されず、チームにとって何が最善かを判断し続けることができます。
記事について
株式会社dazzlyの公式Podcast「メンバーの対立、放置してない? リーダーがすべきこと」での対話内容をもとに、DX推進や組織マネジメントを考える皆さまに向けて再構成したものです。
ITツールの活用やDX推進に関する課題やお悩みがあれば、お気軽に弊社までご相談ください。
Podcast:
Spotify:
出演:筒井千晶(株式会社dazzly 代表)
インタビュアー:土井里美
編集・構成:dazzly編集部

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