「できないこと」を把握する方が先──完璧主義リーダーが陥る負のスパイラル

リーダーに任命されたその日から、「すべてを完璧にこなさなければ」と自分を追い込んでいないでしょうか。 その責任感は大切ですが、完璧主義がプロジェクトそのものを停滞させてしまうことがあります。

目次

リーダーとして「何をやるべきか」の前に考えること

完璧主義に陥るリーダーの多くは、「リーダーとしてどこまでやるべきか」から考え始めます。
しかし、dazzly代表の筒井はその順序に疑問を投げかけます。

今の自分にできることと、できないことは何かを把握するのが先かなと思いますね。

やるべきことを先に設定し、そこに到達しようともがくのではなく、まず現在地を把握する。筒井はこれを「逆転の発想」と位置づけています。

「任せる側」は完璧を期待していない

リーダーに任命された側は「完璧でなければ」と力みがちですが、実は任せる側はそう思っていないことが多い、と筒井は指摘します。

絶対に完璧な状態でできるだろうとは思われていないんですよね。
任せる側から考えてみたらおそらくそうで、「でもきっとできるんじゃないかな」くらいの思いで任せていたりする。

生まれながらにしてリーダーの資質を完全に備えている人はほとんどいません。
だからこそ、自分にできる部分とできない部分を冷静に見極め、できない領域は人に頼るという判断が重要になります。

「100」を目指す必要は、本当にあるのか

自分の力が50であるのに100を目指そうとすれば、そのギャップが歪みとなってプロジェクトに悪影響を及ぼします。ここで注目したいのは、筒井が「そもそも百が必要なのか」という問いを立てている点です。

今回のプロジェクトのリーダーとして、その100は全部必要なのだろうか、という話もあるじゃないですか。
メンバー構成や状況によっては、100までやらなくてもプロジェクトはどうにかなるというパターンもあります。

リーダーとしての役割を毎回同じ基準で捉えるのではなく、「今この状況の中で何が必要か」を都度見極める。そうすることで、無駄な負荷を自らに課さずに済みます。

「べき論」の連鎖が、自分を追い詰める

完璧主義の根底には「やらねばならない」「やるべきだ」というべき論が潜んでいます。筒井は、このべき論がなぜ危険なのかをこう語ります。

出来もしないことを「やらなければいけない」と思っているのは、もう無理な話ですよね。
それで負のスパイラルに入っていきます。
やらなきゃいけない、できなかった、じゃあもっとこうしなきゃいけないんだという、べき論の連鎖になってしまいます。

この連鎖はリーダー自身の心身を消耗させるだけでなく、プロジェクト全体の進行にも影響を及ぼします。自分が耐えれば済む問題ではなく、任されたプロジェクトが一向に進まなくなるという事態を招きかねないのです。

「できないこと」を知ることが、助けを呼べる力になる

自分にできないことを把握しておくことには、もう一つ大きなメリットがあります。
それは、しかるべきタイミングで助けを求められるようになるということです。

自分のできない範囲のことが起きた時に、「これは手に負えない、すぐ相談に行こう」とタイミングが早くなる。
一人で抱え込んでいる状態ではなく、しかるべき人にお願いをするというのは、リーダーとして大切な構造です。

筒井自身、IT業界でプロジェクトマネジメントに携わる中で、専門的な領域は自分にはできないと認めたことが転機だったと振り返ります。できないことを無理にやろうとすればプロジェクト全体に悪影響を及ぼす。その認識があったからこそ、「自分にできる部分は何か」を考えるようになったといいます。

完璧を手放すことは、弱さではない

完璧主義をやめるということは、手を抜くことではありません。
自分の現在地を正確に把握し、できることに集中し、できないことは適切に任せる。その線引きこそが、リーダーとしての成熟を意味します。

まずは、自分の中にある「べき」を見つけてみてください。
そこに、完璧主義を手放す第一歩があります。

記事について

株式会社dazzlyの公式Podcast「完璧主義をやめてみよう、全てを一人で抱えないリーダーの姿勢」での対話内容をもとに、DX推進や組織マネジメントを考える皆さまに向けて再構成したものです。

ITツールの活用やDX推進に関する課題やお悩みがあれば、お気軽に弊社までご相談ください。

▶︎株式会社dazzly ホームページ

Podcast:

Apple Podcast
142.完璧主義をやめてみよう、全てを一人で抱えないリーダーの姿勢 ポッドキャストのエピソード · DX時代の勝ちに行く組織マネジメント · 2025年10月14日 · 12分

Spotify: 

出演:筒井千晶(株式会社dazzly 代表)
インタビュアー:土井
編集・構成:dazzly編集部

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