「好き」を否定することは、自分を裏切ること。流される時代の拠りどころ

SNSを開けば、誰かの意見が次々と流れてきます。読んでいるうちに、自分がどう思っていたのかがぼやけていく。そんな感覚に心当たりはありませんか?

溺れずにいるために、何を手元に置いておけばいいのでしょうか。今回は、拠りどころになる言葉について考えます。

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言葉が溢れる時代ほど、拠りどころが要る

dazzly代表の筒井は、自分は言葉に支えられて生きてきたと振り返ります。

私自身、昔から言葉に支えられて生きてきたなというところがあって。特に人生の節目節目で、いい言葉たちに囲まれて、出会わせてもらってきました。

言葉そのものは、いまがいちばん身近にあります。SNSを開けば、意見も評価も断定も、まとめて流れ込んでくる。 ただ、量が増えたぶん一つひとつは軽くなり、どれを手元に置けばいいのかが見えにくくなりました。 溢れる言葉の中で溺れないために、自分の言葉をひとつ持っておく。

これからの時代は、よりそういうことが大事になるんじゃないかなという思いが、自分自身あるのかもしれないですね。

今回から始まった番外編「こんな時代だからこそ忘れられない言葉たち」は、筒井が出会ってきた言葉を一つずつ取り上げるシリーズです。第一回で挙がったのは、子どもの頃から手元にあり続けた数行でした。

子どもの頃から手元にある、数行

好きなものは好き。誰も知らなくても、自分しかわからなくても、それを貫く自分であってほしい。貫く気持ちは自分の味方になる。

声優の林原めぐみさんの言葉です。いまでこそ誰もが知る存在ですが、筒井が出会ったのは、まだ駆け出しに近い頃でした。憧れであり、ずっと尊敬している人だといいます。

当時は、漫画やアニメを好きだと言いにくい空気がありました。いまは大人が楽しんでいても当たり前ですが、その頃は違います。

大見得を切って「好き」と言えないというか。好きと言ったら、そういう目で見られてしまう。そんな風潮があったのは事実です。

好きなものを持っているだけで、少し引け目を感じる。そういう時代に、この言葉は繰り返し発信されていました。 恥ずかしがらなくていい、引け目に感じなくていい、好きは好きでいていい。筒井はこれを、そう背中を押してくれる言葉として受け取っています。

理解されるためではなく、自分が信じるために

この言葉が向いている先は、周囲ではありません。

自分はこれが好きだというものを、別に周りに理解してもらいたいとか、そういうことじゃなくて。
まず、これが自分は好きなんだと。自分にちゃんと自信を持ってね、というメッセージなんだと思うんですよね。

好きを説明して、わかってもらう必要はない。共感してくれる人を集めなくてもいい。 自分が自分の好きを知っていれば、それで足ります。

好きなものは、自分という輪郭をつくっていく材料でもあります。何を面白いと思い、何に時間を使ってきたか。その積み重ねが、その人らしさになっていく。 だから、好きを誰かの承認待ちにしてしまうと、輪郭そのものが他人任せになります。

ここを取り違えると、好きは他人の評価に左右されるものに変わります。周りが褒めてくれれば堂々と語れて、冷ややかな反応が返ってくると引っ込める。 そうやって他人の反応に預けてしまった時点で、好きは拠りどころではなくなります。

好きを取り下げると、戻る場所がなくなる

自分が何を好きかなんて、誰にも止められないじゃないかと。
それを自分が否定してしまったら、自分を裏切っていることになるよ、ということなんじゃないかなと思って。

他人に否定されても、好きは手元に残ります。けれど自分で取り下げてしまうと、戻る場所がなくなる。筒井が言う「裏切り」は、そういう状態を指しています。

もっとも、貫くという言葉は頑固さとは別のものです。

頑固に、という話ではないんです。ただただ、自分はこれが好きだから、そういう自分でいるからと思うだけで。
でも、そこがブレずにということになっていくというか、強さにつながっていくのかなと、今となっては思いますね。

誰かと争って守るものではありません。説得もしないし、譲りもしない。 ただ好きでい続けるだけで、それは強さになっていきます。

流されていることに、自分では気づけない

情報量は増え続け、これからAIとの共存も進んでいきます。誰かと比べようと思えば、比べる材料はいくらでも出てきます。影響を受ける機会も同じだけ増えました。 自分の好みを決める前に、世の中の評価が先に目に入る。そういう順番が当たり前になっています。

意図していないというか、意識せずに流されていることは、絶対にあると思うんですよね。

やっかいなのは、流されている最中には自覚がないことです。一キロ、二キロと押し流されて、ようやく「あれ?」となる。そこで気づければまだいいほうで、気づかないまま遠くまで来てしまうこともあります。

だからこそ、自分は何が好きなのかという感覚は、意識して育てておく必要があります。放っておいて残るものではありません。 自分の気持ち、とりわけ「自分はこれが好きだ」という感覚は、大事に育んでいく。筒井が繰り返し強調するのは、その一点でした。

好きなものは、自分を元気づける手段になる

好きなものに触れる時間には、もうひとつの働きがあります。

好きなものに触れていると、内側からエネルギーが湧いてくるというか。
元気になれる、自分で自分を元気づけられるという感じがありますよね。

たとえば、ネットを使うようになってから本を読まなくなり、久しぶりに小説を開いて、その没入感を思い出す。好きだったはずのものを、いつの間にか手放していたと気づくことがあります。 刺激の多い環境では、もともと好きだったものほど後回しになりがちです。新しいものは次々に目に入ってきますが、昔から好きだったものは自分で取りに行かないと戻ってきません。

好きなことをしている時間、そしてそれが終わった後。どちらも、不思議と元気が湧いています。

好きを忘れずに好きでいること。それは趣味の話にとどまりません。自分で自分を立て直す手段を、ひとつ確保しておくということです。

貫く気持ちは、自分の味方になる。 流されない強さは、意志の強さから生まれるものではなく、自分の好きを手放さないところから育っていくのかもしれません。

あなたが昔から好きだったものは、いまも手元に残っていますか?

記事について

株式会社dazzlyの公式Podcast「周囲と比べず、自分の「好き」を貫く大切さ」での対話内容をもとに、DX推進や組織マネジメントを考える皆さまに向けて再構成したものです。

ITツールの活用やDX推進に関する課題やお悩みがあれば、お気軽に弊社までご相談ください。

▶︎ 株式会社dazzly ホームページ

Podcast: 

Apple Podcasts
190.周囲と比べず、自分の「好き」を貫く大切さ Podcast Episode · DX時代の勝ちに行く組織マネジメント · September 15 · 12m

Spotify: 

出演:筒井千晶(株式会社dazzly 代表)
インタビュアー:土井里美
編集・構成:dazzly編集部

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