1on1を増やしても関係が良くならない理由──コミュニケーションの「量」より「質」

「コミュニケーション不足」を解決するために、1on1面談を増やしたり、部下との接点を増やしたりしていないでしょうか。 しかし、量を増やせば関係が良くなるとは限りません。むしろ逆効果になっているケースがあります。

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コミュニケーションは「増やせばいい」のか

1on1をやりましょう、部下に寄り添いましょう。
そうした声が広まる中で、dazzly代表の筒井は根本的な疑問を投げかけます。

話をしっかり聞けない人だったり、ものすごく主観的な判断をしてしまう人が、どれだけ「傾聴してください」「部下の話を聞いてあげてください」と言っても、そもそもの癖が邪魔をして、結果的に余計なことを言ってしまったり、肝心なことが言えていなかったりします。

面談をすること自体が目的化してしまうと、「やればやるほどストレスが溜まる」「何のためにやっているのか分からない」という状況に陥ります。
単純にコミュニケーション量を増やすのではなく、良質なコミュニケーションや、本当に肝心なことを伝えるということが大事なのではないかと筒井は指摘します。

「判断」は、必ず相手に伝わっている

面談者側に思い込みや偏りがある場合、表面上は傾聴しているように見えても、内心で「甘いことを言っているな」と判断してしまっていることがあります。

頭の中で「いや、それは違うんじゃない?」とか「甘いこと言ってるな」と判断しているはずなんですよね。それって微妙に相手に伝わるんです。言葉の使い方一つ、間の取り方一つで。

人間は無意識の判断を敏感にキャッチします。言葉では「聞いていますよ」と伝えていても、態度や間合いから本音が透けてしまう。それを感じ取った部下は、距離を縮めるどころかむしろ離れていきます。

テクニックを上塗りしても、本質は解決しない

1on1の悩みに対してテクニック本が出回り、さらにそのテクニックで生じた問題に対する本が出回る。筒井はこの構造に疑問を呈します。

結局それって本質的なところを解決していますか?という状態になりかねません。どんどん上塗りをしていって、距離はどんどん離れていきます。

コミュニケーション量を増やそうと思っていたのに、気がつけば「コミュニケーションは面倒だ」と双方が感じるようになってしまう。貴重な時間を費やしているのに、関係は悪化するばかり──そんな悪循環に陥ってしまいます。

策を講じる前に、自分を客観視できるか

では、どうすればいいのか?
筒井が強調するのは、面談する側の自己認知です。

面談する側が少し客観的にご自身のことを見られるかどうかが大事です。
思い込みが強いな、感情的になりやすいな、そういう自覚がある程度できていると、面談中に出てしまったとしても「まずい、出てしまったな」と気づけたりする。

自分の弱点を自覚し、受容する。それは確かに辛い作業かもしれません。しかし、その一歩がなければ、どれだけテクニックを学んでも同じことを繰り返してしまいます。

適性を認め、別の手段を選ぶ勇気

1on1に向いている人もいれば、向いていない人もいます。それは能力の優劣ではなく、適性の違いです。

潔く、自分がやるとこういうことが起きてしまいそうなので、もう一人一緒にやってみるとか、別の誰かに依頼するとか。その方が生産性は上がると思います。

すべてのチームリーダーに一律で1on1を課すのではなく、適性に応じた手段を選ぶ。
コミュニケーションの量を増やすことよりも、まず自分自身を知ることが先ではないでしょうか。

記事について

株式会社dazzlyの公式Podcast「コミュニケーション量を増やすほど、関係は悪くなる?」での対話内容をもとに、DX推進や組織マネジメントを考える皆さまに向けて再構成したものです。

ITツールの活用やDX推進に関する課題やお悩みがあれば、お気軽に弊社までご相談ください。

▶︎株式会社dazzly ホームページ

Podcast: 

Apple Podcast
146.コミュニケーション量を増やすほど、関係は悪くなる? ポッドキャストのエピソード · DX時代の勝ちに行く組織マネジメント · 2025年11月11日 · 14分

Spotify: 

出演:筒井千晶(株式会社dazzly 代表)
インタビュアー:土井
編集・構成:dazzly編集部

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