プロジェクトチームの立ち上げから、役割分担、信頼関係の築き方までを語ってきた本シリーズ。
第4回では、実際にプロジェクトが動き出したあと、チーム内で意見がぶつかったとき、どうすれば前に進めるのかをテーマに掘り下げます。
現場ではよくある「意見の対立」。
一人ひとりがプロジェクトに思いを持っているからこそ生まれる衝突の中で、どう調整し、どう決断するか──筒井が語るのは、ファシリテーション型のリーダーとしての「対話の仕方」でした。
対立は“普通に起こること”として受け止める
プロジェクトにおいて、意見の違いは避けられない。筒井は冒頭、そう断言します。
「こういうふうにやりたい」「私はこう思う」──
それぞれが考えを出すと、当然ながら意見が揃わないことも多いです。
でも、それはむしろ健全なことだと思います。
複数人が関わる以上、視点や経験、価値観の違いから意見が分かれるのは当然。
大事なのは、「意見が違うこと自体を問題視しない」姿勢です。
調整型リーダーの落とし穴
意見が出そろったとき、リーダーがやってしまいがちなのが「全部聞いて、みんなの言い分を少しずつ入れて妥協案をつくる」こと。
筒井は言います。
10人いて10通りの意見を聞いたとき、最大公約数的な“ちょっとずつ入ってる案”を出したくなる気持ちはわかります。でも、それが“目的”に本当に合っているかどうかが大切です。
つまり、意見の総取りをしても「ゴールに向かう力」が薄まってしまっては意味がないということ。
「みんなの納得」よりも、「目的との整合性」を第一に考える必要があるのです。
判断に迷ったときの“問い返し”
筒井がよく使うのが、「その意見は何の目的に基づいているのか?」という問い。
『なぜその案が良いと思ったの?』と改めて聞くと、“あ、そういう前提ならこのやり方もあるかもしれない”と発想が広がったり、“だったら目的に近づく別の案もあるよね”という展開になったりします。
意見を否定するのではなく、対話を通じて“目的に照らして再構築する”──
そうすることで、単なる対立ではなく、前向きな議論へとつなげていくことができるのです。
ファシリテーション型のリーダーは少数派?
「ファシリテーション型のリーダーですよね」と言われることが多い筒井ですが、実際の現場では、むしろ少数派かもしれないと語ります。
意見を聞きすぎると、振り回されるんじゃないか、と感じてしまうリーダーも多い。
意見を聞いたうえで別の判断をすると、“結局、無視された”と感じる人も出てしまう。
だから、うまく聞いて、うまく判断するって、実はすごく難しいんです。
それでも筒井がファシリテーションを大切にしている理由は、「多くの視点が集まることで、可能性が広がる」から。
一人で考えるよりも、チームで意見を出し合った方が、より良い答えにたどり着ける──それが彼女の持論です。
まとめ|“納得感”ではなく、“目的”で判断する
意見がぶつかる。誰もが納得する案はなかなかない。
そんなとき、リーダーはつい「調整役」に徹してしまいがちです。
でも、プロジェクトには“ゴール”があります。
だからこそ、判断軸は「目的に照らしてどうか」。
みんなの意見を聞いた上で、目的に最もかなった案を選ぶ。
そのプロセスを丁寧に説明する。
それが、ファシリテーション型リーダーの本質です。
あなたのプロジェクトでは、意見の対立が目的を見失う原因になっていませんか?
“誰が言ったか”ではなく、“なぜその意見なのか”に目を向けることで、チームは一歩前に進めるかもしれません。
この記事は、株式会社dazzlyの公式Podcast「チームをファシリテートするとはどういうことか?」での対話内容をもとに、DX推進や組織マネジメントを考える皆さまに向けて再構成したものです。
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Podcast:
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出演:筒井千晶(株式会社dazzly 代表)
インタビュアー:土井
編集・構成:dazzly編集部
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