「良い上司列伝」から見えてきた、1on1の本当の価値
Podcastでは、「筒井が出会った良い上司列伝」という形で、これまでの経験を振り返りながら、マネジメントや1on1面談について掘り下げています。
今回のテーマは、その中でも1on1面談。
目標設定面談や評価面談とは異なり、部下が主役となり、成長を促すための場として位置づけられる1on1ですが、筒井自身の原体験から見えてきたのは、少し意外なポイントでした。
それは、「感情」とどう向き合うか、ということです。
目標面談とは違う、1on1という“場”
筒井は、1on1についてこう語ります。
目標面談が、目標を立てて評価につなげていく場だとしたら、1on1は部下が主役で、成長を促すための場なんですよね。
1on1では、目標を確認したり、進捗を管理したりすることが主目的ではありません。
部下が今、何に悩み、どんな状況に置かれているのかを丁寧に聞き、その先につなげていくための時間です。
筒井が会社員として働いていた当時、明確に「1on1面談」という制度があったわけではありませんでしたが、プロジェクト現場では、
- 最近、困っていることはないか
- プロジェクトの状況はどうか
といった声かけを、上司から自然にしてもらう機会が多かったといいます。
「問題児」だった自分と、感情の吐き出し
当時の筒井は、自身をこう振り返ります。
言いたいことは、とにかくストレートに言っていましたし、会社の中では問題児というか、劣等生だったと思います。
プロジェクトを進める中で、クライアントの発言や、プロジェクトリーダーの判断に違和感を覚えることも多くありました。
「このままじゃ、うまくいかないと思います」
「絶対、違うと思うんです」
理由を整理する前に、感情が先に出てしまう。
当時は、そんな感じでした。
上司がくれた、忘れられない一言
そんなふうに、感情をぶつけるように話していたとき、上司はまずこう言いました。
お前の言っていることは、おかしくないよ。
感情的になっていること自体を、否定しなかったのです。
そのうえで、こう続けました。
でも、理由を述べなさい。
筒井は思わず、「理由なんてない。そう思うからです。」と返したといいます。
すると上司は、こう伝えてくれました。
理由は必ずある。それに気づいていないか、見ていないだけだ。
誰かに伝えて、何かを変えたいなら、理由を自分の言葉で語れるようになりなさい。
感情を否定せず、「考える力」を育てる1on1
このやりとりが、筒井の中で大きな転機になりました。
感情的になること自体が悪いのではない。
違和感を覚えることも、間違っていない。
ただし、チームで何かを変えたい、前に進めたいなら、感情の奥にある「理由」を言葉にする必要がある。
筒井は今でも、感情が先に立つ自分を自覚しているといいます。
それでも、
今、すごく腹が立っているけど、なんでなんだろう?
と立ち止まる習慣が、このときの1on1で身についたと語ります。
1on1が果たしていた、本当の役割
このエピソードから見えてくるのは、1on1の本質です。
- 感情を押さえつける場ではない
- 正解を教える場でもない
- ましてや、評価の場でもない
感情を受け止めたうえで、考える力を育てる場。
感情的になることを否定されていたら、今の自分はいなかったかもしれない。
そう筒井は振り返ります。
感情の先にある「理由」を探す
1on1は、部下の感情を整えるための場ではありません。
感情をきっかけに、思考へと橋をかける場です。
感情を出してもいい。
違和感を覚えてもいい。
その先で、
- なぜそう感じたのか
- 何が問題だと思ったのか
を言葉にしていくことが、チームで進むための力になります。
記事について
株式会社dazzlyの公式Podcast「良い上司の条件とは?~1 on 1面談での出来事~」での対話内容をもとに、DX推進や組織マネジメントを考える皆さまに向けて再構成したものです。
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出演:筒井千晶(株式会社dazzly 代表)
インタビュアー:土井
編集・構成:dazzly編集部

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