プロジェクトマネージャーは「きつい仕事」だとよく言われます。
計画通りに進まない、関係者はそれぞれ言いたいことを言う──そんな現場でどう立ち回ればいいのか。
本記事では、株式会社dazzly代表 筒井が語る「プロジェクトマネージャーの心構え」をお届けします。
振り回されるのが前提のプロジェクトで、マネージャー自身がどう自分を守り、どう軸を保つのか。
そこには「何もしない」という一見逆説的なキーワードが隠されていました。
振り回されるのが前提
プロジェクトは、計画通りに進むことのほうが珍しい。
関係者が多く、立場も意見も異なる中で「どうしたらいいんだ」と思う瞬間はつきものです。
筒井は言います。
プロジェクトって、どうしたって振り回されるんですよ。
思い通りにならないのが前提。だったら、“自分がやってやる”という意識で振り回されるほうがまだいい。
結局どのみち疲れるなら、能動的に構えたほうが楽になるんです。
つまり「完璧に進めよう」と構えるのではなく、「うまくいかないことも含めて自分ごとにする」視点が重要だということです。
自分を守ることがチームを守ることになる
プロジェクトマネージャーにとって、チームの状態を意識するのは欠かせません。
ただし、それには前提があります。
自分が疲弊していると、周りの状態に気を配る余裕がなくなります。
だからまずは、自分の状態をある程度健全に保つこと。自分を守れないと、チームも守れないんです。
この言葉は、プロジェクトマネージャーの役割を続けるうえでの根幹にあたります。
リーダーはチームの状態に気を配る存在であると同時に、自分自身の心のケアも怠ってはならないのです。
「何もしない」という軸
では、どうやって自分の軸を持ち、しなやかに対応できるのでしょうか。
筒井は自身の経験から、こう語ります。
私の場合の軸は、“何もしない”です。もちろん実際に何もやらないわけじゃない。
でも“これをやらなきゃ”と気負いすぎると、状況をありのまま見られなくなる。
だからあえて“何もしない”と意識することで、観察し、洞察し、次の一手を考えられるんです。
プロジェクトマネージャーにとって大切なのは、「やること」に縛られすぎず、「見ること」に立ち戻ること。
観察し、状況を俯瞰し、必要なときに必要な手を打つ。
その姿勢こそが、混乱しがちなプロジェクトを前に進める力になるのです。
まとめ|しなやかに、軸を持つ
プロジェクトは振り回されるのが前提。
だからこそ、マネージャーには「完璧を目指さない」「自分を守る」「観察に立ち戻る」といった姿勢が求められます。
筒井が語る「何もしない」という言葉は、怠けることではありません。
むしろ状況を正しくとらえるための、能動的でしなやかなスタンスを意味します。
思い通りにいかない日々の中でこそ、一歩引いて全体を見渡す余白を持つこと。
それが、プロジェクトを前に進めるための確かなヒントになるのではないでしょうか。
株式会社dazzlyの公式Podcast「プロジェクトマネージャーの心構え」での対話内容をもとに、DX推進や組織マネジメントを考える皆さまに向けて再構成したものです。
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出演:筒井千晶(株式会社dazzly 代表)
インタビュアー:土井
編集・構成:dazzly編集部
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